冬は鍋×日本酒がおすすめ!鍋に合う日本酒と簡単鍋レシピ
【画像のレシピ:牡蠣の土手鍋】
冬になると、あたたかい鍋が食べたくなりますね。鍋は旬の食材を楽しめる料理であり、日本酒と合わせておいしくいただけます。とは言っても、どんな鍋料理が日本酒と合うのか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、簡単に作れる、日本酒にぴったりな鍋レシピをご紹介しましょう。
Contents
どうして鍋と日本酒は合う?
鍋に合うお酒といえば、やはり日本酒。これにはきちんとした理由があるのです。
日本酒や鍋には、それぞれ旨味のもととなるアミノ酸が多く含まれており、一緒に味わうことでおいしさが格段にアップします。
日本酒は、複雑な発酵工程で造られることで、他のお酒に比べてアミノ酸が特に多く含まれています。
一方の鍋は、具材だけでなく、出汁に使う昆布や鰹節などにも旨味成分である「グルタミン酸」や「イノシン酸」、「グアニル酸」が多く含まれています。いろいろな種類の具材を出汁で煮込む鍋料理は、旨味の宝庫といわれています。
鍋と日本酒の旨味が合わさることで、おいしさがより一層引き立ち、別々に味わうよりも、相乗効果でさらに旨味が増すというわけです。
味わい別!鍋に合うおすすめの日本酒
鍋料理には、あっさりしたものから濃いめのもの、こってりしたものまでたくさんの種類があります。では実際に、どのようなお鍋にどのような日本酒が合うのかをご紹介しましょう。
水炊き鍋には【純米酒 山田錦】
素材の味を活かし、さっぱりとポン酢で食べるシンプルな水炊き鍋には、「純米酒 山田錦」のような上品でおだやかな香りとスッキリと飲みやすいタイプのお酒を選びましょう。
素材の旨味がより一層引き立ちます。
- 純米酒
- 鍋にどうぞ
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】15℃近辺(涼冷え)、【燗】45℃(上燗)~50℃(熱燗)
醤油ベースの寄せ鍋などには【特別純米酒 実楽山田錦】
家庭では定番の味である醤油ベースの寄せ鍋。いろいろな具材がたっぷり入った満足感のある鍋には、旨味と酸味がほどよく、口当たりがきめ細やかな「特別純米酒 実楽山田錦」がおすすめ。
冷酒もいいですが、燗酒との相性はさらに抜群なので寒い日にぴったりです。
- 特別純米酒
- 兵庫県認証食品
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】15℃近辺(涼冷え)、【燗】35℃(人肌燗)~40℃(ぬる燗)
味噌ベースの鍋には【米だけの酒 糀2倍の純米酒】
素材の旨味がスープに溶け出し、体がポカポカと芯から温まる味噌ベースの鍋には、麹本来の優しい甘味と酸味が楽しめる「米だけの酒 糀2倍の純米酒」を選びましょう。
味噌の風味とお酒が調和し、互いの旨味をうまく引き出してくれます。味が濃いのでどんどんお酒が進みます。
- 純米酒
- 料理酒にも
- アルコール度数:
- 10.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】10℃(花冷え)、【燗】45℃(上燗)
おでんには【沢の鶴 純米】
しっかりと煮込むことで、具材から出る旨味が出汁に溶け込んだおでんには、米の深い味わいを残し、芳醇な香りとキレがいい「沢の鶴 純米」がおすすめです。
燗酒でいただくことで、日本酒の苦味や塩見がまろやかになり、おでんのコクをさらに深めてくれます。
- 純米酒
- 日本酒好きさんにおすすめ
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】15℃近辺(涼冷え)、【燗】40℃(ぬる燗)~45℃(上燗)
もつ鍋には【米だけの酒】
ぷりっとした食感とこってりとした脂で、独特の風味が楽しめるもつ鍋には、もつに負けないコクがあり、後味がスッキリとして心地よい「米だけの酒」を選びましょう。
スープと日本酒の旨味がバランス良く調和し、より一層おいしさがアップします。
- 純米酒
- 後味すっきり
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 10℃(花冷え)
すき焼き鍋には【純米原酒 720ml】
牛肉や野菜を、甘めの割り下で煮込んで食べる日本独自のすき焼き鍋には、加水せず蔵でしぼったままの豊かで充実した味わいを持つ純米酒、「純米原酒」がおすすめです。
- 特別純米酒
- 山田錦100%使用
- アルコール度数:
- 18.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】冷や(常温)、10℃(花冷え)
ポン酢でいただくふぐちりには【純米大吟醸 敏馬】
高級食材であるふぐと、季節の野菜やきのこを一緒に煮込み、あっさりとしたポン酢でいただくふぐちり。少し贅沢したいときには、ふぐの持つ淡白で上品な素材の味を引き立ててくれる「純米大吟醸敏馬(みぬめ)」もおすすめです。
日本酒に合うおすすめカンタン鍋レシピ
鍋のベースに合わせて日本酒を選ぶのもいいですが、具材と組み合わせて楽しむのもおすすめです。
1.広島の郷土料理!牡蠣の土手鍋
牡蠣と味噌の深いコクが味わえるお鍋。牡蠣で有名な広島の郷土料理でもあります。濃いめの味付けで、日本酒がすすむ鍋料理です。
必要な材料は、牡蠣(むき・加熱用)、長ネギ、春菊、白菜、白みそ、赤みそ、だし汁です。
まず、牡蠣に少し塩を振り、軽く水洗いしておきます。次に、長ネギ、春菊、白菜の具材を食べやすい大きさにカットしましょう。
そして、白みそ・赤みそに日本酒・砂糖・みりんを1:1:1の分量で加え、混ぜ合わせておきます。土鍋のふちに調味料を混ぜた味噌を塗り、だし汁を入れて、カットした具材を入れて火にかけます。
だし汁が沸騰してきたら、鍋に牡蠣を入れて、鍋のふちに塗った味噌を溶かしながら味を調えていきます。牡蠣は完全に熱が通るまで煮るようにしましょう。具材全部に火が通ったら完成です!
香ばしい味噌と牡蠣の旨味がスープに溶け出し、濃厚な味わいが楽しめる土手鍋は、冬のごちそうです。濃いめの味付けなので、なめらかでスッキリとした後味の本醸造酒もおすすめです。冷えた体も温まって食欲も増し、お酒も楽しめることでしょう。
2.日本酒を入れて作る常夜鍋
ほうれん草がたっぷり入った常夜鍋(じょうやなべ)。毎日食べても飽きないということから、常夜鍋と名前がつけられたそうです。
常夜鍋は、水炊きやしゃぶしゃぶに近い鍋で、だし汁の代わりに日本酒を入れて作ります。日本酒を使うことで、鍋の旨味がアップします!日本酒好きなら、ぜひ試してみてほしい鍋料理です。
必要な材料は、ほうれん草、長ネギ、豚肉、水菜、日本酒です。材料は食べやすい大きさにカットしておきましょう。
次に、土鍋に日本酒をたっぷり入れます。お酒の強さが気になる場合は、水またはだし汁で割ることをおすすめします。土鍋に入れた日本酒が沸騰したら、豚肉や野菜を入れて煮れば、完成です。
ポン酢につけて食べても、ごまだれでも合います。日本酒に材料を入れて煮るだけなのでとても簡単に作れますよ!
なお、常夜鍋を作る際はアルコールが閉じ込められないよう、鍋フタはしないほうが良いでしょう。蒸気からアルコールの強い香りがするため、できれば換気するようにしましょう。
常夜鍋に使用する日本酒には、旨味やコクのもととなるアミノ酸がたっぷり入った純米酒がおすすめです。出汁の代わりに具材と一緒に煮ることで、素材の本来の旨味を引き出します。さらに、鍋と一緒にいただけば、相乗効果でおいしさがアップすること間違いなしでしょう。
3.まろやか豆乳鍋
美容にうれしい効果が期待できる豆乳鍋。豆乳を含む大豆製品は、日本酒との相性バッチリです!
豆乳鍋に入れる具材は、にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、白菜、しめじ、しいたけ、豆腐、鶏肉団子です。そのほかにもお好みで具材を加えてもOK!
はじめに、具材を食べやすい大きさに切っておきます。
鍋のつゆは、豆乳とだし汁を1:3の割合で(豆乳が好きな方は1:1くらいの割合でもOK)作ります。さらにそこに、醤油で味を調えていきます。
つゆが煮立ってきたら、具材を入れて火が通るまで煮れば、完成です。
とろとろとしてクリーミーな豆乳鍋は、深みのある味わいとコクが魅力の生酛系の日本酒がおすすめです。じっくりと引き出された米の旨味と、豆乳のまろやかな風味が絶妙にマッチします。ヘルシーなお鍋なので、健康にこだわりのある女性にもおすすめですね。
ちょっと変わった飲み方「出汁割り」はいかが?
日本酒は、そのままの味を楽しむイメージが強いですが、お酒を出汁で割った「出汁割り」という飲み方があります。
味覚は、基本的に旨味・甘味・酸味・苦味・塩味の5つを指します。日本酒は塩味以外がそろっており、出汁の塩味と合わさることでおいしさがギュッと凝縮されます。お酒好きにはたまらない一品の完成です。
おでんのときはシメに出汁割りもおすすめ。
そもそも出汁割りは、東京赤羽にあるおでん屋さんが発祥だといわれています。
ネットから少しずつ口コミで広がり、繁盛店となった人気のお店です。
注文した日本酒を50cc程度残しておき、お店の人に追加の出汁代を払うとおでんの出汁を入れてくれます。
最後に唐辛子をふりかけてできあがりです。おでんのシメにおすすめです。
おでん出汁の旨味の奥に、日本酒のほのかな香りが広がり、絶妙な味わいを楽しめます。
出汁割りの作り方
実は、出し割りは自宅で簡単に作ることができます。
材料は、日本酒と出汁、お好みで七味唐辛子を用意します。日本酒は旨味がしっかりと感じられる純米酒がおすすめ。沢の鶴では、米だけの酒などがおすすめです。出汁は出汁パックなどの簡単なものでもいいですが、おでんやお鍋の残り出汁を使うことで、より深いコクを感じることができます。
最初に、日本酒と出汁を電子レンジなどでお好みの温度に温めます。このときの日本酒と出汁は1:3の割合が基本ですが、お酒の風味をより楽しみたいのなら1:2でもかまいません。
最後に七味唐辛子をふりかけてできあがり。簡単なのでぜひ試してみてください。
おでん出汁以外にも、自分好みのおいしい組み合わせを試してみるのもおすすめです。
レシピ:『出汁割りとは?だし汁と日本酒を合わせた飲み物!美味しい作り方を紹介 – にんべん』より参考
おわりに
今回は、日本酒に合う簡単お鍋レシピをご紹介しました。
今回ご紹介した鍋は、簡単に鍋つゆから作ることができます。鍋に日本酒をプラスすると、素材の旨味がアップするのでおすすめです!寒い時期は鍋をおつまみに、日本酒を楽しみませんか?
※レシピの画像はイメージです
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
沢の鶴コーポレートサイトはこちら
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※お酒は20歳になってから。お酒は楽しく適量を。飲酒運転は、絶対にやめましょう。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児に悪影響を与えるおそれがあります。
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