チーズ×日本酒がおいしい!日本酒に合うチーズのおつまみレシピ7選
チーズはワインやビールのおつまみというイメージがあるかもしれませんが、実は日本酒とも相性が良いのをご存じですか?チーズも日本酒も発酵させて作るため、味わいがマッチします。
今回は、日本酒に合うチーズのおつまみレシピをご紹介します。和風・洋風にはこだわらず、日本酒と一緒にチーズを楽しんでみませんか?
日本酒✕チーズのマリアージュのコツ
一口に「日本酒」といっても、その種類は「薫酒」「爽酒」「醇酒」「熟酒」などさまざまな風味があり、チーズにも「フレッシュタイプ」「白カビタイプ」「ウォッシュタイプ」などさまざまなタイプや風味・形状のチーズがあります。
日本酒とチーズのマリアージュを楽しむためには、日本酒やチーズの特性を生かした組み合わせが大切です。
ここでは、日本酒とチーズの基本的な3つの組み合わせ方についてご紹介します。
1、熟成度合いで合わせる
熟成度合いが浅くフレッシュな印象を与えるチーズには、同じくフレッシュでキレのある飲み口の日本酒を合わせましょう。生酒やスパークリング日本酒等のフルーティーな香りがする日本酒などはさっぱりとした喉越しを楽しめるため、フレッシュなチーズにぴったりです。
反対に、熟成度合いが高くコクが強いチーズには、熟成酒やどっしりとした味わいの日本酒をチョイスしてみてください。
2.チーズの成分で合わせる
チーズには「酸味が強いもの」「塩気が強いもの」などがあり、味の振り幅が広いです。酸味が強いチーズには、同じく酸味のある純米酒やスパークリング日本酒を。塩気が強いチーズには味わいのバランスを取るためにコクや旨味が強い日本酒がおすすめです。
また、まったりとした口当たりで脂肪分が高いチーズには、口の中をさっぱりさせてくれるスパークリング日本酒や辛口の日本酒を合わせてみましょう。
3.産地で合わせる
「ワインとチーズは同じ産地のもので統一すると失敗が少ない」といわれるように、日本酒とチーズの産地を合わせてみるのも斬新です。
チーズは輸入品が多く売られていますが、実は日本でもさまざまな種類のチーズが作られているのです。
日本酒とチーズのおすすめの組み合わせ
ここでは、日本酒とチーズのマリアージュを楽しめる、おすすめの組み合わせをご紹介します。チーズの種類や特徴などについてもまとめるので、参考にしてみてください。
フレッシュタイプのチーズ
一般的に、チーズといえば熟成させて作られますが、フレッシュタイプのチーズは「熟成させないチーズ」です。熟成させないため水分量が多く、ミルクの香りや爽やかな酸味を楽しめる仕上がりです。
フレッシュタイプのチーズといえば「モッツァレラ」「リコッタ」などが有名で、「モッツァレラ」には爽やかなスパークリング日本酒やにごり酒、「リコッタ」にはフルーティーな香りのする日本酒がよく合います。
白カビタイプのチーズ
白カビタイプのチーズは、表面に白カビを繁殖させて熟成したチーズです。「カビを食べても大丈夫なの?」と心配されやすいのですが、チーズのカビは健康や美容に嬉しい効果が期待できます。
白カビタイプのチーズは表面と中身の味の違いが大きいため日本酒選びも難しいのですが、中でもメジャーな「カマンベール・ド・ノルマンディー」には純米酒を合わせるとチーズのコクと純米酒の旨みの絶妙なバランスを味わえます。
少し芯の残った状態の「シャウルス」はスパークリング日本酒やにごり酒と合わせればクリーミーな食感を楽しむことができます。
ウォッシュタイプのチーズ
表面にリネンス菌を漬けて熟成したウォッシュタイプのチーズは、強烈な香りとは裏腹にマイルドな味わいです。
初心者向けのウォッシュタイプのチーズ「ピエ・ダングロア」に合わせたい日本酒は、純米酒。上級者には、マール酒でウォッシュした「エポワス」にはチーズのまろやかさを引き立ててくれる「古酒」をおすすめします。特に、長期熟成された古酒の中でも「濃熟タイプ」の日本酒は風格を備えた豊かな味わいで、ウォッシュタイプのチーズの個性をより引き立てます。
セミハード・ハードタイプのチーズ
セミハードやハードタイプのチーズは、製造過程でチーズの中の水分を飛ばすことによって「硬いチーズ」に仕上げています。熟成期間も長く、保存性が高いのが特徴です。
セミハードタイプでは「ゴーダ」、ハードタイプでは「ミモレット」が有名です。「ゴーダ」には本醸造生酒をチョイスすればお酒の甘みを引き出し、やさしい口当たりになります。「ミモレット」にはチーズの力強い旨みがマッチすること間違いなしの、純米酒のぬる燗、古酒をおすすめします。
青カビタイプのチーズ
ブルーチーズと呼ばれる青カビタイプのチーズは表面ではなく、中身に青カビを繁殖させています。塩分濃度や香りが強く、独特の香りや個性的な味わいがクセになるおいしさです。
青カビタイプの個性的なチーズには、穏やかな飲み口の大吟醸や純米酒といった日本酒を。「スティルトン」には濃厚な旨みを感じる生酛系純米酒を合わせれば、コクと旨みの調和を楽しむことが出来ます。
「フルム・ダンベール」は大吟醸酒や吟醸酒の濃い旨みが、青カビタイプの個性的なチーズをまろやかに変化させてくれます。
シェーブルタイプのチーズ
ヤギの乳から作られるシェーブルタイプのチーズは、パサパサとした食感で特有のクセがあり熟成度合いによって「爽やかな酸味のチーズ」から「コク深いチーズ」までさまざまなレパートリーがあります。
熟成年度による味の変化を楽しみやすい、
シェーブルタイプのチーズの中でも「サント・モールド・トゥーレーヌ」と「セル・シュール・セル」にはチーズとお酒の酸味がバランス良く味わえるスパークリング日本酒とにごり酒や純米酒で旨味をさらに引き上げてみてください。
日本酒に合うチーズのおつまみレシピ7選
1.青カビチーズの簡単ポテトグラタン(青カビタイプ)
ロックフォールやゴルゴンゾーラなど、種類が豊富な青カビチーズ。どのチーズを選んでもおいしく作れるポテトグラタンをご紹介します。
材料は、じゃがいも、ほうれん草、青カビチーズ、ピザ用チーズ、おろしにんにく、日本酒、牛乳、生クリームです。じゃがいもは、皮をむき食べやすい大きさにカット。ほうれん草も食べやすい大きさに切りましょう。じゃがいもは600Wの電子レンジで3分程加熱し柔らかくしておきます。温めている間に、青カビチーズをフォークでほぐします。
じゃがいもとほうれん草、ほぐした青カビチーズ、おろしにんにく、日本酒を少々鍋に入れます。さらに、牛乳と生クリームを1:1の割合で材料が浸るくらいまで加え、火にかけます。ひと煮立ちさせたら、焦がさないようにとろみがつくまで煮込んでいきましょう。とろみがついたら、塩コショウを少々加えて味を調えます。火からおろして耐熱皿に入れ、ピザ用チーズをのせて、200℃のオーブンで焼き目がつくまで焼き上げましょう。
青カビチーズは、そのまま味わうなら生酛(きもと)造りか山廃仕込みの純米酒や、大吟醸酒と相性◎。華やかな香り、爽やかな味わいがチーズのクセや塩気をまろやかにしてくれます。今回はポテトグラタンでホワイトソースのコクをプラスしているので、生酛(きもと)造りの純米酒と合わせるとバランスが良い味わいになります。
2.クリームチーズ×いぶりがっこ(フレッシュタイプ)
秋田県発祥の漬物である、いぶりがっこ。大根を燻製にして、米ぬかで漬けたものを指します。秋田県の方言で、がっことは漬物を意味し、いぶりがっこと名付けられたそうです。
そんないぶりがっこは、フレッシュチーズの代表である、クリームチーズと相性抜群。なめらかなクリームチーズと、燻製の香り豊かないぶりがっこを合わせると、スモークチーズのような味わいになります。歯ごたえの良いいぶりがっこの食感もやみつきになり、日本酒にぴったりのおつまみに!
クリームチーズといぶりがっこのおつまみの作り方は簡単です。クリームチーズは食べやすい大きさに切り、いぶりがっこはスライスします。スライスしたいぶりがっこの上に、チーズをのせ、オリーブオイルとコショウを適量振りかけるだけ!いぶりがっこがなければ、たくあんでも代用可能です。
クリームチーズ×いぶりがっこは、純米酒や本醸造酒と合わせると、調和する旨味とコクを感じられるでしょう。その日の気分で、合わせてみてくださいね。
3.ミモレットチーズのサラダ(ハードタイプ)
ミモレットチーズといえば、水分量が38%以下でとても硬く、熟成期間も長いことからどっしりとした食べ応えを感じさせてくれるチーズです。
そのままで食べるとどうしても口の中がパサついてしまうため、さっぱりとしたドレッシングとフレッシュな野菜を利用してサラダを作ってみましょう。
一口大にカットしたミモレットに、お好みの野菜とドレッシングを加えてさっと和えるだけ!「すぐに作れるおつまみが欲しい」なんてときにも、さっと作れて便利です。
また、時間に余裕があるときは「ローストビーフ」をサラダに添えてみるのもおすすめです。
ローストビーフとミモレット・野菜を口の中に含めば、噛みしめるたびに旨味を楽しむことができるでしょう。ローストビーフを添える際は、爽やかな純米酒やスパークリング日本酒を。サラダとしてあっさりと食べたいときはにごり酒を選んでチーズの甘さを引き立ててみてください。
4.カッテージチーズとサーモンのバケット(フレッシュタイプ)
あっさりとした味わいのカッテージチーズには、脂がたっぷりと乗ったサーモンを加えて「サーモンバゲット」を作りましょう。フレッシュな香りと酸味を感じさせてくれるカッテージチーズと、こってりとした味わいのサーモンは相性抜群です。
作り方は、カットしたサーモンとカッテージチーズをバゲットの上に盛りつけ、上からレモンやライムの果汁をかけるだけ。
調味料は果汁だけではなく、お好みで「和風ドレッシング」「バルサミコ酢」などを使用してアレンジしても面白そうです。
フレッシュな味わいのチーズとサーモンのバゲットには、活性にごり酒やスパークリング日本酒を合わせることで味に奥行きを演出します。
5.カマンベールフォンデュ(白カビタイプ)
表面は白カビに覆われていて、中はトロっとしているのが特徴のカマンベールチーズ。周りの白カビは少しクセがありますが、中はクセのないクリーミーなチーズです。スーパーやコンビニでも手に入るため、日本でも一般的なチーズですよね。
カマンベールチーズは、まるごと使ってフォンデュにするのがおすすめ。作り方は、カマンベールの上の白カビ部分に十字に切り込みを入れます。市販のカマンベールチーズの中にはすでに食べやすい大きさにカットされているものもありますが、フォンデュにするのはカットされていないものを選んでくださいね。
上の部分に切り込みを入れたら、耐熱皿に入れて600Wの電子レンジで30秒ほど温めます。一度取り出したら、切り込みを開いて日本酒を少々加えて混ぜ、再び600Wの電子レンジで30秒ほど温めれば完成です。
ブロッコリーやじゃがいもなどの茹で野菜や、バケットにチーズをつけていただきます。オリーブオイルを振りかけてもOK。本格的なチーズフォンデュに仕上がりますよ!
カマンベールチーズは、純米酒と合わせるのがおすすめです。純米酒の旨味が、カマンベールのコクとマッチしますよ。
6.ゴーダチーズの濃厚リゾット(セミハードタイプ)
味に深みがあるゴーダチーズは、濃厚な味わいが特徴的なセミハードタイプのチーズです。
ゴーダチーズ本来の味わいを楽しむためには、なんといっても「シンプルな調理方法」がおすすめ!にんにく・玉ねぎ・ゴーダチーズを使ったリゾットは、鍋ひとつで簡単に作れるだけではなく、チーズの香りをしっかりと楽しめる一品です。
作り方は、みじん切りにしたにんにくと玉ねぎをバターで炒め、米を加えてしばらく炒めます。米が透き通ってきたら、あらかじめ固形スープを溶かして作っておいたスープを加え、汁気がなくなってきたらチーズを加えて溶かします。
仕上げに塩コショウで味を整えれば、ゴーダチーズの香りが主役のチーズリゾットの完成です。「食事のメインになるチーズレシピが知りたい」という人は、ぜひリゾットに挑戦してみましょう。
本醸造生酒を選べば、ゴーダチーズの甘みがさらに引き立ちます。
7.チェダーチーズ薫る高菜チャーハン(ハードタイプ)
ハードタイプで味や旨味がしっかりと表現されているチェダーチーズを、高菜チャーハンに加えた一品はいかがでしょうか?高菜の香りとチェダーチーズのコクが際立ち、味もしっかりしているので日本酒が進むサイドメニューとしておすすめです。
作り方は、高菜と白米を炒めて醤油や塩コショウで味付けをし、最後にチェダーチーズを削ったものを振りかけて全体的に混ぜ合わせましょう。あっという間に一品が完成するだけではなく、小腹が減っているときのメニューとしても重宝するはず。
チェダーチーズの高菜チャーハンに合わせる日本酒には、香り高く旨味が強い「古酒」「純米酒のぬる燗」を。
おわりに
今回は、日本酒に合うチーズのおつまみレシピをご紹介しました。
チーズは、香り高いものや味が濃いものなど個性的なものが多いですよね。フレッシュなチーズには、爽やかな口当たりの生酒や生貯蔵酒、吟醸酒など、フレッシュでフルーティーなお酒が合います。反対に、熟成したハードチーズには熟成酒やしっかりとした味わいの純米酒を合わせるのがおすすめです。ぜひ、チーズと合わせて日本酒を楽しんでみてください。
※レシピの画像はイメージです
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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※お酒は20歳になってから。お酒は楽しく適量を。飲酒運転は、絶対にやめましょう。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児に悪影響を与えるおそれがあります。
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