雪見酒で冬を満喫しよう!季節ごとに楽しめる日本酒の世界
日本酒の大きな魅力のひとつは、さまざまな温度帯で楽しめることです。暑い夏には冷酒や日本酒ロック、冬の寒い日にはお燗をつけるなど、季節や気候に応じた楽しみ方ができますよね。今回は、寒い冬の時期にこそおすすめしたい日本酒の楽しみ方をお伝えします。しんしんと降る雪を眺めながら味わう雪見酒、しぼりたての新酒。ぜひ、冬ならではの日本酒を楽しんでくださいね。
Contents
雪見酒で冬の情緒を楽しむ
日本の冬の景色といえば、やはり雪景色を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。幻想的な雪景色をつまみにお燗を楽しむ時間は、冬ならではのぜいたくなひとときです。
雪見酒と聞くと、温泉宿の露天風呂に入りながらのお酒をイメージする方もいるでしょう。気持ちは分かりますが、入浴中の飲酒はとても危険です。温泉であたたまった後に、おいしい日本酒を楽しみましょう。
また、雪深い地方は総じて日本酒の名産地でもあります。雪見酒ついでに各地の日本酒を探してみてはいかがでしょうか。
冬におすすめの日本酒
次に、冬におすすめしたい日本酒の楽しみ方を見ていきましょう。実は、日本酒は冬に魅力を発揮するお酒なのです。
しぼりたての新酒
冬は、しぼりたての新酒が味わえる季節です。
秋に収穫される新米を使って日本酒が造られ、初めてしぼられるのが大体12月から翌年1月までの冬の期間です。新酒やしぼりたての定義はさまざまですが、この時期に出来上がったばかりの日本酒を、新酒やしぼりたてと呼びます。
しぼりたての新酒は、フレッシュでみずみずしい味わい。新酒を楽しむことができるのは、冬の時期だけの特権なのです。
身体を芯からあたためてくれる燗酒
寒い冬の時期にはずせないのが、燗酒です。燗酒は1年中楽しめますが、冬の外気で冷えた身体をじんわりあたためてくれるお燗は、やはり格別ですよね。
アミノ酸や乳酸などの日本酒の旨味成分は、適度にあたためることによってより活性化します。そのため、お燗につけた日本酒はよりコク深い味わいに変化します。
燗酒は、純米酒や本醸造酒がおすすめ。あたたかい鍋や煮物、冬が旬のネタがそろった寿司など、お好きなおつまみと楽しんでみてください。
日本酒は、季節に合わせて楽しめるお酒
今回は雪見酒をご紹介しましたが、日本酒は季節の移ろいとともに楽しめるお酒です。
俳句の季語にもなっているものをいくつかご紹介します。
梅見酒
寒さがもっとも厳しい2月に、梅の花は開花します。梅見酒は、春の訪れの予兆ともいえる梅の花を楽しみながら飲むお酒。奈良時代などの中世では、花見といえば桜ではなく梅といわれるほど梅の人気は高いものだったそうです。俳句では初春(2月)の季語になっています。
花見酒
日本人が大好きな桜を見ながら飲むお酒を、花見酒といいます。花見文化は平安時代~江戸時代にかけて広まったようです。豊臣秀吉の最晩年に行われた「醍醐の花見」も有名ですね。この時から花だけを愛でるのではなく、花を見ながら宴会をするという文化が生まれたとされています。ちなみに、季語は晩春(4月)です。
月見酒
秋の夜長、十五夜に満月を眺めながら飲むお酒のことで、中秋(9月)の季語となっています。平安時代から、「月見の宴」として親しまれていました。
満月を眺めながら味わうお酒には、秋に楽しめる「ひやおろし」がおすすめです。
おわりに
「寒い冬が苦手」という方もいらっしゃるかもしれませんが、冬は日本酒を楽しむには最適な季節です。しぼりたての新酒が出回る季節でもありますし、寒い日の夜に楽しむ燗酒は堪えられないおいしさがあります。雪の降る夜には、ぜひ雪見酒を楽しんでみてください。季節に合わせて日本酒を楽しむことで、日本の四季の素晴らしさを実感できるのではないでしょうか。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
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