純米大吟醸酒はどんなお酒?おすすめの飲み方や楽しみ方
「純米大吟醸酒」と聞くと、美味しい高級な日本酒というイメージをもつ方は多いかもしれません。好みの日本酒を見つけたいけれど、どの種類が良いか迷ってしまうという方にぜひ試していただきたい日本酒です。
今回は、純米大吟醸酒について純米吟醸酒や大吟醸酒との違い、おすすめの飲み方・楽しみ方などを解説します。
Contents
純米大吟醸酒はどんなお酒?
純米大吟醸酒は、特定名称酒の一つです。米・米麹・水のみを原料として使用し、精米歩合50%以下まで米を磨き上げます。さらに、精米したお米を10度前後の低温で長時間かけて発酵させる「吟醸造り」と呼ばれる製法で造られます。
低温でじっくりと発酵させることによって、吟醸酒ならではの華やかでフルーティな「吟醸香」を感じられるのです。
華やかな香りと、繊細な米の旨味とコクがあり、普段日本酒をあまり飲まない方でも飲みやすいのが純米大吟醸酒の特徴です。
純米大吟醸酒は「特別感」を演出できる
純米大吟醸酒の「精米歩合50%以下」というのは、玄米を50%以上磨き上げた状態のことをいいます。50%以下になるまでお米を磨き上げ造られている純米大吟醸酒は、その分手間やコストもかかっています。
しかし、丁寧にしっかりと手間をかけてお米を磨くことや、低温でじっくり発酵させることで、特別な味わいを生み出しているのです。
また、純米大吟醸酒は特別な製造方法で造られていたり、原料のお米にこだわっていたりと、酒蔵の想いが込められています。
そんな高級感・特別感がある純米大吟醸酒は、大切な方へのプレゼントやお祝いの席での1本に、または自分へのご褒美として非常におすすめです。
純米大吟醸酒と純米吟醸酒の違い
純米大吟醸酒と純米吟醸酒は米・米麹・水のみで造られますが、原料に用いるお米の精米歩合が異なります。
純米大吟醸酒は精米歩合が50%以下
純米大吟醸酒は精米歩合50%以下のお米を使用しているのに対して、純米吟醸酒は精米歩合60%以下のものを使用しています。
つまり、純米吟醸酒の場合はお米を40%磨き、純米大吟醸酒はさらに10%以上多くお米を磨いているということです。
ただ、精米歩合の違いによってどちらかの味わいが劣るというわけではなく、手間をかけて磨くことで味がクリアになり、華やかな香りがより目立つようになります。
より繊細な吟醸香が楽しめる
純米吟醸酒は、純米酒ならではの芳醇な味わいと華やかな香りが調和した日本酒です。
一方で純米大吟醸酒は、フルーティでより繊細な吟醸香を楽しめる日本酒です。りんごや梨のような爽やかな香りや、バナナやメロンのような甘い香り、森林のような気品あふれる香りなど、銘柄によってさまざまな吟醸香を感じられます。
純米大吟醸酒と大吟醸酒の違い
純米大吟醸酒と大吟醸酒はどちらも精米歩合が50%以下、吟醸造りで造られるという点では同じですが、使用される原料が異なります。
純米大吟醸酒の原料は米・米麹・水のみ
純米大吟醸酒は、純米酒と同様に米・米麹・水のみを原料として造られています。米だけで造られているため、スッキリとした味わいの中にお米本来の旨味やコク、甘味を感じられる日本酒です。
対して、大吟醸酒は米・米麹・水に加えて醸造アルコールを使用しています。
醸造アルコールは、原料であるサトウキビを発酵・蒸留したアルコールのことです。サトウキビ由来の香りや味はほとんどなく、クリアな味わいをしています。そのため、大吟醸酒の味わいはスッキリと淡麗で、フルーティな香りが特徴的です。
華やかな香りとお米の旨味のコントラストを楽しめる
米・米麹・水のみで造られた純米大吟醸酒は、純米酒ならではのふくよかな米の味わいを感じられる一方、華やかで繊細な吟醸香も楽しむことができます。
お米本来の旨味やコクと、華やかな吟醸香とのコントラストを楽しみたい場合は、純米大吟醸酒を選ぶと良いでしょう。日本酒にあまり馴染みのない方でも、比較的飲みやすい調和のとれた味わいです。
純米大吟醸酒のおすすめの飲み方
ここからは、純米大吟醸酒の味わいをより楽しむための、おすすめの飲み方をご紹介します。
10~15度の冷酒がおすすめ
純米大吟醸酒は10~15度に冷やすことで、より淡麗でキレが増し、スッキリとした味わいが引き立ちます。ただし、日本酒は温度によって香りや味わいが変化するものです。冷やしすぎると香りを感じにくくなってしまうため、冷やしすぎには注意が必要。冷蔵庫で冷やした純米大吟醸酒を、飲む数分前に冷蔵庫から出しておくと丁度良い温度になるでしょう。
また、純米大吟醸酒ならではの吟醸香も、楽しんでいただきたいポイントの一つ。口の広いワイングラスで飲むと華やかな香りをより感じられます。純米大吟醸酒を飲むときは、酒器にもぜひこだわってみてください。
素材の味を生かした料理と一緒に
純米大吟醸酒は、米の旨味や甘味も味わえるため食事とも合わせやすいお酒です。
純米大吟醸酒の中には、比較的香りが控えめですが、口に含むことで香りが広がる「味吟醸」と呼ばれるタイプがあります。コク深い味わいを持つ味吟醸は香りの主張が強すぎない分、素材の味を生かした料理と合わせることでお互いの良さを引き立たせることができます。和食や洋食、中華と幅広い料理と合わせられるため、味吟醸タイプの純米大吟醸酒を飲む際は食中酒として楽しむのがおすすめです。
おすすめの純米大吟醸酒
純米大吟醸 瑞兆(ずいちょう)
沢の鶴の「純米大吟醸 瑞兆(ずいちょう)」は、喜びの兆しを意味する縁起の良い1本。
酒造好適米「山田錦」を100%使用し、精米歩合47%まで磨くことで山田錦の特徴であるコクのある味わいと芳醇な香りをより感じることができます。口の中に含むとまろやかで優しさに満ちた喉越しが楽しめる純米大吟醸酒です。
純米大吟醸 瑞兆を飲むときは、10~15度の花冷えで飲むのがおすすめです。
味吟醸タイプの日本酒なので、食前酒としても楽しめます。食事と合わせる際は、素材の味を生かした食材と、味わいのコントラストを楽しんでください。
大切な方への贈り物やお祝いの品にもおすすめです。
おすすめの純米吟醸酒
純米吟醸酒 Kobe1717
沢の鶴の創業300年を記念して造られたKobe1717。六甲山から見下ろす美しい神戸の景色をパッケージに採用した純米吟醸酒です。
兵庫県産の「山田錦」、六甲山系の天然水「灘の宮水」といった兵庫県の自然の恵みで造っています。きめ細かくコクのある味わいと、すっきりとしたフルーティな香りが魅力です。
Kobe1717は、10度くらいの花冷え、もしくは40~45度くらいのぬる燗がおすすめ。食事との相性も良いため、食中酒としても楽しめます。
兵庫県限定商品ですが、オンラインからお求めいただけます。
おわりに
純米大吟醸酒は、お酒だけ楽しみたいときでも、食事と一緒に楽しみたいときでも美味しくいただける日本酒です。しっかりと手間をかけて造られているからこそ、プレゼントにもぴったり。米の旨味とフルーティな香りの調和がとれていて、飲みやすく親しみやすい味わいとなっています。ぜひお気に入りの純米大吟醸酒を見つけてみてください。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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※お酒は20歳になってから。お酒は楽しく適量を。飲酒運転は、絶対にやめましょう。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児に悪影響を与えるおそれがあります。
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