純米大吟醸酒・純米吟醸酒とは?味わい・香りの特徴について
純米大吟醸酒や純米吟醸酒について、どのようなイメージを持っていますか?日本酒に詳しくなくても、「高級そう」、「おいしそう」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
今回は、純米大吟醸酒と純米吟醸酒、それぞれの味わいや香りの特徴、違いについてお伝えします。
Contents
純米大吟醸酒とは?
日本酒は、製法や原料によって細かく名称が定義づけられています。
純米大吟醸酒は、「吟醸造り」と呼ばれる製法で造られます。吟醸造りとは、よく磨いた米を10度前後の低温で長時間かけて発酵させる製法です。低温で発酵させることによって、果実のような特有の「吟醸香」をもつように醸造します。
このため、吟醸造りの日本酒はフルーティーで華やかな香りになります。
原料には精米歩合50%以下の米と米麹、水のみを使用します。純米ならではの米の旨味とコク、吟醸造りが生み出す吟醸香が調和された日本酒が、純米大吟醸酒です。
一般的に日本酒造りに使用する米は、磨くほど雑味のないスッキリとした味わいになるとされています。その分手間がかかるため、コストが上がります。純米大吟醸酒の高級なイメージには、理由があるわけですね。
純米大吟醸酒と純米吟醸酒の違いは?
純米大吟醸酒と純米吟醸酒は、原料に用いる米の精米歩合が違います。
純米大吟醸酒は、精米歩合50%以下の米を使用します。対して純米吟醸酒に用いる米は精米歩合60%以下のものです。
ただ、精米歩合が低いからといって純米吟醸酒が純米大吟醸酒と比べて劣っているわけではありません。純米大吟醸酒は、より華やかな吟醸香を楽しめる銘柄が多い日本酒です。対して純米吟醸酒は、芳醇な味わいと華やかな香りのコントラストが魅力です。
銘柄によっては好みが分かれることもあるかもしれません。どちらが自分の好みなのか、ぜひ飲み比べてみてくださいね。
純米大吟醸酒・純米吟醸酒の楽しみ方
純米大吟醸酒と純米吟醸酒は、特徴が異なりますので、おすすめの味わい方も異なってきます。
「味吟醸」の純米吟醸酒は食事と一緒に
芳醇な味わいと香りが特徴の純米吟醸酒ですが、中には米の旨味が濃厚で、香りがひかえめなタイプのものもあります。このタイプの純米吟醸酒のことを「味吟醸」と呼びます。味吟醸タイプの純米吟醸酒を楽しむ際は、ぜひ食事と一緒に味わってください。
米本来のふくよかな味わいと主張しすぎない穏やかな香りが、料理を引き立てます。定番の和食はもちろんですが、中華料理や洋食などでも、素材自体の旨みを生かした料理と合わせるのもおすすめです。
銘柄にもよりますが、このタイプの純米吟醸酒は冷酒にしてもぬる燗にしてもおいしくいただけます。
純米大吟醸酒は10度~15度の冷酒がおすすめ
クリアな味わいと吟醸香が魅力の純米大吟醸酒を味わう際には、10~15度程に冷やした冷酒がおすすめです。冷やすことによって淡麗でスッキリとした味わいがより引き立ちます。
ただし、日本酒は冷やすほどに香りが落ち着いていくという性質を持っています。純米大吟醸の吟醸香を楽しみたい方は、冷やしすぎにはご注意ください。
おわりに
純米大吟醸酒と純米吟醸酒はともに、純米酒ならではの米の旨味と、華やかな香りに魅力がある日本酒です。とはいえ、蔵や銘柄ごとに味わいの違い、香りの違いがあります。
ぜひ、いろいろな純米大吟醸酒、純米吟醸酒を試してみて、自分好みの1本に出会ってくださいね。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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