日本酒の原酒とは?深い味わいを生かした原酒の飲み方をご紹介
皆さんは、日本酒の原酒を飲んだことはありますか?飲んだことがある方は、アルコール度数が高い、味わいが濃いといった印象があるかもしれません。今回は、原酒とはどんなお酒なのか、特徴やおすすめの飲み方などについてご紹介します。
Contents
日本酒の原酒とは?
日本酒の原酒とは、割水をしていないものを指します。一般的に日本酒は、貯蔵後に水を加えることで、アルコール度数が15度前後になるように調整して造られます。この加水工程を割水(わりみず)と呼びます。ラベルに「原酒」と書いていれば加水していない日本酒という意味です。
原酒のアルコール度数
一般的な日本酒のアルコール度数は15度前後ですが、原酒は割水を加えていないため、アルコール度数は19度前後と高くなります。中には、20度~22度未満のものもあります。
原酒の特徴
濃醇な香りと味わい
割水にはアルコール度数だけでなく、日本酒独特の香りや味わいのバランスを調整する役割もあります。そのため、割水していない原酒はお酒本来の濃厚な香りと味わいが感じられるのです。
使用する米の種類によっても、日本酒の香りや味わいは異なりますが、さまざまな産地の味わいをダイレクトに楽しめるのが、原酒の魅力の1つといえるでしょう。
甘味と旨味が存分に味わえる
割水することで多くの人にとって飲みやすい状態になる一方、原酒とはやはり異なった風味になります。割水をしないことで、米が持つ甘味と旨味をフルに味わうことができるのです。
アルコール度数が高い分、パワフルな飲み口
割水していない分、当然一般的な日本酒よりもアルコール度数が高くなります。原酒のアルコール度数は大体19度前後なので、通常のものに比べて3~4度ほど高い度数です。
お酒があまり強くない方にとっては少々飲みにくいかもしれませんが、日本酒が好きな方にとっては、実にパワフルでガツンと来る個性的な飲み口がやみつきになるかもしれません。
旨味や香りが凝縮されている原酒は、飲む人によってはクセがあるようにも感じますが、日本酒本来の味わいを知るためには一度体験していただきたいお酒です。
生原酒とは?
原酒には、生原酒、無濾過生原酒といった種類があります。
日本酒は、基本的に出荷前に二度「火入れ」と呼ばれる加熱処理を行います。この火入れを行わず生のまま出荷される日本酒が「生酒」です。生酒は、しぼりたてで新鮮な味わいを楽しめます。
生原酒とは、火入れを行わない生酒と割水を行わない原酒、両方の製法を取り入れた日本酒のことです。フレッシュかつ非常に濃厚な味わいを楽しめる日本酒です。
無濾過生原酒とは、さらに濾過も行わずに瓶詰めしたお酒です。大変デリケートなので温度管理を徹底して造っています。日本酒本来の深い旨味や風味、黄金色の色合いを楽しめます。
原酒のおすすめの飲み方
では、原酒はどのような飲み方をすれば良いのでしょうか?おすすめの飲み方をご紹介します。
オン・ザ・ロック
まず試していただきたいのが、オン・ザ・ロック。氷を入れるだけというシンプルな飲み方だけに、原酒の魅力をとことん味わうことができます。氷を入れることで風味がさわやかになり、少し飲みやすくなることもおすすめポイントのひとつ。できれば氷は大きめの天然氷にしましょう。
また、氷が溶けてくると段々と原酒が薄まりまろやかにもなります。このようにオン・ザ・ロックは、原酒そのままの風味と味の変化が楽しめる飲み方です。
カクテルベースとして
個性の強い原酒は、カクテルベースにもおすすめです。
ライムジュースや生ライムと合わせれば、キリッとドライな飲み口の日本酒カクテルになりますし、甘味のあるカシスと合わせると見た目にも鮮やかな大人のカクテルの出来上がり。お好みでレモンを添えても良いでしょう。
炭酸水に生キウイをあわせた栄養価の高いフルーツカクテルもおすすめです。
原酒は味わいが濃厚なため、フルーツやジュースと合わせても日本酒ならではの旨味、酸味が薄まらず、おいしい日本酒カクテルが楽しめるのです。
詳しい日本酒カクテルのレシピを知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
原酒は飲み方が限定されているわけではなく、他にも冷や(ストレート)や水割り、お湯割りでも楽しむことができます。お好みの飲み方で楽しむのも良いでしょう。
沢の鶴おすすめの原酒
ここで、沢の鶴こだわりの原酒をご紹介します。原酒が気になるという方は、ぜひ手にとってみてください。
純米原酒
沢の鶴の純米原酒は、まろやかかつキレの良い濃醇辛口のお酒です。割水をせず、しぼったままの豊かな味わいを楽しめます。飲み方は、10度前後またはオン・ザ・ロックがおすすめ。お米の旨味をしっかりと感じられるため、濃い味の料理と合わせるのもおすすめです。晩酌のお供としてぴったりな日本酒です。
100人の唎酒師(ききざけし)
100人の唎酒師は、名前の通り沢の鶴にいる100人の唎酒師のこだわりが詰まった純米生原酒です。酵素を極限まで取り除く「限外濾過技術」によって、生酒本来のフレッシュな味わいを長期間楽しむことができます。
10度前後に冷やして、またはオン・ザ・ロックですっきりと飲むのも良いですし、冷や(常温)で深い旨味とコクを楽しむのもおすすめです。
- 純米生原酒
- 限外ろ過製法
美味しい日本酒を届けたい。100人のきき酒師の物語。
- アルコール度数:
- 18.5度
- 飲みごろ温度:
- 10℃(花冷え)~15℃(涼冷え)、20~25℃(常温)
たまには酔いたい夜もある
「たまには酔いたい夜もある」は、割っても楽しめる純米原酒です。アルコールが強いお酒は少し苦手という方でも、カクテルにすることで気兼ねなく楽しんでいただけます。紅茶やオレンジジュース、乳酸菌飲料などと割ってみてはいかがでしょうか。
通常の純米酒に比べて2倍の麹が入っているため、割って飲んでも米本来の旨味を感じることができます。
おわりに
割水する前の日本酒である原酒は、アルコール度数が高く個性的である一方、凝縮された旨味と芳醇な香りがダイレクトに楽しめるお酒です。
特に夏の暑い日には、オン・ザ・ロックでさわやかに原酒を楽しむのがおすすめです。また、お好きなリキュールやジュースと合わせて自分好みのカクテルを作るなど、さまざまな飲み方ができます。ぜひ一度、原酒を体験してみてください。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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