甘い日本酒はどう見分ける?甘口の日本酒の見分け方、魅力について
以前、日本酒は辛口ブームといわれていましたが、現在はさまざまな味わいの銘柄が個性を競っています。そんな中で、甘い日本酒が好き!という方も多くいらっしゃいますよね。今回は、甘口の日本酒の見分け方、甘口の日本酒のもつ魅力を解説します。普段は辛口派という方も、甘口の日本酒の世界を覗いてみませんか?
Contents
甘口の日本酒の魅力
かつて、甘口の日本酒はあまり高い評価を受けていませんでした。それは、「三増酒」(さんぞうしゅ)という日本酒が存在していたことが理由です。三増酒の正式名称は「三倍増醸清酒」で、米不足などの理由から日本酒に醸造アルコールを大量に添加して、甘味料や酸味料で味を補う「甘ったるいお酒」が普及していたのです。
しかし今では、三増酒は製造されていません。普通酒の中には若干の糖類を添加しているものがありますが、特定名称酒(吟醸酒や純米酒、本醸造酒など)は糖類を加えず、製造方法を工夫して米本来の甘味を引き出しているのです。
甘口の日本酒は、口あたりがやさしく飲みやすいタイプのものが多くなります。米本来の甘味であるゆえ、米の旨味も同時に引き出され芳醇な味わいになることも甘口の日本酒の魅力です。
甘口の日本酒をタイプ別に分類すると、スッキリとした口あたりの淡麗甘口、コク深い濃醇甘口の2つになります。ぜひ、両方のタイプを飲み比べてみてくださいね。
甘口の日本酒の見分け方
銘柄名やラベルに「甘口」と書いていない場合、甘口の日本酒かどうかをどう見分けたら良いのでしょうか?ここでは簡単に見分け方の目安をご紹介します。
日本酒度・酸度・アミノ酸度
日本酒の甘辛を判断する上で役立つ指標が、日本酒度・酸度・アミノ酸度です。この3つの数値は、ラベルに記載されていることが多いのでぜひチェックしてみてください。
日本酒度は、お酒の中の糖分の比重を数値化したものです。一般的には、マイナス(-)がつくと甘口、中口は±0.0~+2.0、プラス(+)の数値がそれ以上になると辛口と判断できます。
酸度は、日本酒に含まれる酸の量を示す数値です。酸はお酒のキレを生み出すため、酸度が高いと辛口に、酸度が低いと甘口に感じられます。
最後に、アミノ酸度。文字通り、日本酒に含まれるアミノ酸の量です。旨味を引き出すアミノ酸は、多い方が甘口に感じます。酸度・アミノ酸度はともに1.0~2.0が平均の数値です。
甘い味わいが多い日本酒の種類
甘口の日本酒は、純米酒に多いといえます。純米酒は醸造アルコールを添加していないため、アルコールの辛みや苦味を感じにくく、米の甘味、旨味が伝わりやすいからです。
しかし、日本酒の種類や日本酒度・酸度・アミノ酸度での判断はあくまで目安にすぎません。人それぞれ甘いと感じる度合いは違ってきますので、自分の舌で味わってみてはじめて好みの甘さが分かるでしょう。
沢の鶴から発売「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」
米の旨味を引き出した特別純米酒
甘口の日本酒をお探しなら、一度は飲んでいただきたいのが沢の鶴「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」です。酒米の王様といわれている山田錦を100%使用し、麹を純米酒規格の2倍以上使用して醸造した特別純米酒です。
麹は、日本酒造りの中でとても重要な役割を果たします。麹によって米のデンプンが分解され糖となり、たんぱく質が分解されてアミノ酸になるのです。麹を2倍以上使用することで、甘味・旨味の凝縮された日本酒になりました。
日本酒度-12.0の上品な甘さ
先ほど、甘辛の目安として日本酒度をご紹介しました。「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」の日本酒度は、-12.0と大きくマイナスより。アルコール度数を13.5と平均より少し低めにおさえ、甘味を感じやすくしています。
-12.0というと、とても甘ったるいお酒なのではと思うかもしれません。しかし、原料に使用した山田錦は甘味・酸味・旨味などのさまざまな味わいをバランスよくまとめてくれます。「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」はしっかりとした甘味を残しながらも、上品な口あたりに仕上げた「本格甘口」の日本酒なのです。
おすすめの温度
「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」は、冷酒・燗酒と温度を変えることで違った表情を楽しめる日本酒です。
10度程の冷酒にすると、ほんのりフルーティで爽やかな香りが鼻孔をくすぐります。口あたりはなめらかで、柔らかなやさしい甘味を感じられるでしょう。
燗酒にするなら、45度~50度の上燗がおすすめです。穀物のような深みのある香りに変化し、コクと旨味のある味わいを楽しめます。
「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」に合わせたいおつまみ
甘味とコクがある「特別純米酒 本格甘口 山田錦 720ml」には、どんなおつまみが合うのでしょう?
米の旨味が味わえる純米酒なので、味付けのしっかりとした料理や濃厚な味わいのおつまみと合わせると、お互いの旨味をより引き出してくれます。
「本格甘口」の甘味を存分に楽しみたいなら、煮魚やすき焼きなどの甘めな味付けの料理や、クリームチーズなど乳製品のおつまみと合わせるのも良いですね。
おわりに
飲みやすくてやさしい、甘口の日本酒。普段は辛口派という方も、気分やおつまみに合わせて甘口の日本酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。米の甘味や旨味を、普段とは違う角度から味わえるかもしれません。今回ご紹介した甘口の日本酒の見分け方や、おすすめの日本酒をぜひ参考にしてみてくださいね。
沢の鶴 オンラインショップ「特別純米酒 本格甘口 山田錦」商品ページ
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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