日本酒の酒蔵見学での注意点を紹介。直前に納豆を食べてはいけないって本当?!
日本酒好きなら一度は訪れてみたい酒蔵見学。
しかし酒蔵へ行く際は納豆菌や香りなど、いくつかの注意点があることをご存知でしょうか。普段は立ち入ることができない蔵で貴重な体験ができる機会なので、しっかりマナーを守って見学したいですよね。
本記事では、日本酒の魅力や酒蔵見学へ行く際の注意点をご紹介します。見学の参加を検討している方はぜひ参考にしてください。
Contents
日本酒の酒蔵見学ってなに?どんなことができるの?
実際に酒蔵見学へ行くとどんなことができるのか気になりますよね。見学するための申し込み方法や費用、酒蔵見学でできることについて詳しくご紹介します。
日本酒の酒蔵とは?
酒蔵は「さかぐら」と読み、お酒を醸造したり貯蔵したりする蔵のことです。しかし、「酒蔵さん」「お蔵さん」など「さん」を付けて製造元の意味合いで用いることもあります。
お酒を造ることを意味する「酒造(しゅぞう)」と間違いやすいですが、酒造(しゅぞう)する場所が酒蔵(さかぐら)という認識になります。
酒蔵見学の申し込み方法や費用について
酒蔵見学は全ての蔵で実施されているわけではありません。見学できるかどうかは、ホームページや各県の酒造組合のページに情報が記載されています。
見学に参加するための申し込み方法は酒蔵によって異なり、事前予約が必要な場合と予約不要で参加できる場合があります。費用についても、無料で見学できるところと費用がかかるところがあります。
見学に関する詳細情報は各ウェブサイトのホームページで確認しましょう。分からないことや見学時間を確認したい際は、お問い合わせフォームや電話などで直接問い合わせると確実です。
酒蔵見学でできること
酒蔵見学の魅力は何と言っても、お酒が造られている場所や実際に使用している道具を間近で見ることができる点です。その蔵で造られているお酒や蔵の歴史について学ぶと、日本酒の魅力をより深く知ることができます。
また、酒蔵見学ではその蔵で造られている日本酒の試飲や唎酒を行っている場合もあります。各地の酒蔵見学へ参加すれば、自分好みの日本酒を見つけることもできるでしょう。
酒蔵見学の意外と知らないマナーや注意点
酒蔵見学では、日本酒造りにおいて衛生面や安全面を守るためにさまざまな注意点があります。ここでは、見学の際に守っていただきたいマナーについてご紹介します。
見学前に納豆は食べないようにしよう
日本酒造りにおいて職人は日頃の食事に注意を払っています。中でも特に厳禁なのが納豆。納豆に含まれている納豆菌は非常に強い菌で、日本酒造りに重要な麹菌に悪い影響を与えてしまいます。酒蔵の麹室は納豆菌にとっては快適空間で繁殖しやすいため、蔵人たちは酒造り期間中に納豆を食べないと言われています。
その他の発酵食品で、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は「火落ち菌」と呼ばれ、醪(もろみ)に悪影響を与えるとされています。また、柑橘類に付いている青カビ菌や酸も麹菌に影響を与えてしまいます。
なかなか麹室を見学させていただける酒蔵は少ないと思いますが、これらの菌が一度植え付けられると、麹室全体を殺菌しなければいけません。
これは職人からのお願いというより禁止事項とも言えることなので、注意喚起がされていなくても見学当日に納豆、ヨーグルトなどの発酵食品や果物を食べることは控えましょう。
香水や整髪料は控えめにしよう
日本酒の香りを楽しむことは酒蔵見学における醍醐味の一つです。例えば香水や整髪料などのニオイが強いとお酒の香りを楽しむことができなくなる可能性があります。そのため、ニオイのあるものを身に付ける際は控えめにするのがマナーです。日本酒のニオイをかき消さないように気を付けましょう。
試飲後の車の運転は絶対にNG
酒蔵によっては見学の際に日本酒を試飲できる場合がありますが、一杯でも飲んだ場合は車の運転を控えてください。試飲したい方は公共交通機関を利用して酒蔵を訪問しましょう。
酒蔵の設備や備品にむやみに触らない
酒蔵には日本酒を造るための道具や備品がたくさんあります。食品造りに使用されるものなので、衛生面や安全面からも勝手に触らないようにしましょう。
歩きやすく脱ぎやすい靴を履こう
酒蔵によっては土足厳禁の場所があるため、靴を脱いだり履いたりすることがあります。また、段差が多く足場が悪い場所もあるので、歩きやすい靴・服装で見学へ行くのがおすすめです。
写真撮影は許可されている場所だけにしよう
酒蔵の中は写真撮影禁止の場所もあるので、蔵の方に撮影して良いかを確認しましょう。無許可で撮影したり、無断でSNS等に掲載しないような配慮が必要です。
その他、酒蔵の指示に従おう
酒蔵は日本酒を造って貯蔵している場所です。上記で挙げた以外にもいくつかの注意点があるので、蔵の方の話をしっかり聞いて指示を守りましょう。
日本酒の酒蔵はどの地域にあるの?生産量が多い地域をご紹介
日本酒の酒蔵は全国各地に存在しており、現在1,000以上の酒蔵があります。
日本酒の生産が多い都道府県
酒蔵見学をしたい方は日本酒生産が盛んな地域を検討してみるのがおすすめです。
国税庁の発表によると令和2年の日本酒の生産量は兵庫県が最も多く、次いで京都府、新潟県、埼玉県、秋田県の順となっています。
日本酒は産地や銘柄によって違う味わいを楽しむことができるので、酒蔵のある土地に足を運ぶとさまざまな日本酒の歴史や背景を肌で感じられるでしょう。
沢の鶴のある兵庫県の灘五郷をチェックしてみよう
日本酒生産量がトップの兵庫県に属し、かつ日本屈指の酒造地域である「灘五郷」は日本酒好きなら一度は訪れたい場所です。お酒造りに最適な豊かな自然環境であることから、上質な日本酒を造られる地域として日本酒醸造が盛んになりました。
灘五郷とは、西郷・御影郷・魚崎郷・西宮郷・今津郷の5つの酒造地域の総称を指します。このうちの西郷には沢の鶴の本社もあり、灘酒の伝統的な味わいを楽しめる銘柄を醸造しています。
日本一の酒どころとして有名な灘五郷の歴史や文化を感じてみてはいかがでしょうか。
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沢の鶴資料館で気軽に酒蔵見学を楽しもう!
沢の鶴資料館は、昔の酒蔵を資料館として貴重な道具や灘酒の伝統文化を展示しています。ここからは沢の鶴資料館の魅力についてご紹介します。
沢の鶴資料館は、今は使用されていない貴重な酒蔵
沢の鶴資料館は江戸時代末期に建造された酒蔵を再建して、昔ながらの伝統文化や歴史を伝え続けています。今は使用されていない酒蔵のため、通常の酒蔵見学で気を付けなければならない納豆菌や香水などのニオイを気にしなくても大丈夫です。
沢の鶴資料館の魅力をご紹介
沢の鶴資料館は外観や建物内も当時と同じように忠実に再現しており、創業300年を誇る沢の鶴の貴重な道具や麹室などを見学することができます。お酒造りの工程に沿って見学できる構造になっているので、実際の日本酒造りの場を肌で感じることができます。
また、資料館に併設しているミュージアムショップでは無料試飲を実施しており、お気に入りの日本酒をお土産に購入することもできます。
※新型コロナウイルスの感染状況によって試飲を中止している場合もございます。詳細は沢の鶴資料館公式サイト、もしくはお電話にてお問い合わせください。
日本酒ファンの方や昔ながらの日本文化に興味がある方に楽しんでもらえる施設になっているので、お近くへ訪れた際はぜひお立ち寄りください。
<沢の鶴資料館の公式サイト>
https://www.sawanotsuru.co.jp/site/company/siryokan/
おわりに
酒蔵によって日本酒の味わいや製造方法が異なるので、お酒造りのこだわりを蔵の方に直接解説してもらえるのはとてもおもしろいです。
日本酒ができるまでの工程や酒蔵の歴史を肌で感じることができるので、お酒が好きな方や、日本酒の理解をより深めたい方は旅行の際にさまざまな地域の酒蔵に訪れてみてはいかがでしょうか。
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1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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※お酒は20歳になってから。お酒は楽しく適量を。飲酒運転は、絶対にやめましょう。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児に悪影響を与えるおそれがあります。
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