日本酒の美味しい飲み方は?基本的な飲み方からツウなアレンジをご紹介
種類や飲み方のバリエーションが豊富な日本酒は、今や日本文化として海外の方にも人気があります。
しかし、種類が豊富なことでかえって何を選べば良いかわかりにくいことや、飲みにくそうといった先入観から、日本酒をおいしく楽しむ方法がわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は日本酒の楽しみ方を知るために、日本酒の種類やおいしい飲み方、ツウなアレンジ方法までをご紹介します。
これまで日本酒を嗜んだことのない方や初心者の方はもちろん、日本酒が大好きだという方も日本酒への知識を深めることで、自分なりの楽しみ方を発見していただけるかと思います。
Contents
日本酒とは?どんな種類があるの?
そもそも日本酒とはどのようなものかご存知でしょうか?日本酒は、酒税法では以下のように要件が指定されています。
- 原料に米を含むこと
- 「こす」という工程を含むこと
日本酒といえば「お祝いの席で飲むお酒」というイメージもありますが、日常的に楽しめるお酒のひとつです。毎日の食卓に合わせて、気軽に楽しんでいただけます。
そして日本酒は日本だけでなく、世界に誇る日本文化として海外で親しまれている点も大きな特徴です。
日本酒の種類について
日本酒の特定名称酒(麹米の割合が15%以上で味わいの豊かな日本酒のこと)は、原料や製造方法などの要件により8種類に分けられています。
それぞれの種類の特徴を大きく分けると、「原料に醸造アルコールを使用する本醸造系」と「醸造アルコールを使用しない純米系」の2つに分類できます。本醸造系は豊かな風味や香りがあり、純米系は米の旨味を活かしたマイルドな味わいが特徴です。
続いて、特定名称酒と呼ばれる8種類の日本酒について詳しくご紹介します。
吟醸酒
吟醸酒とは、米・米麹・醸造アルコールを原料とし、精米歩合が60%以下のものを指します。精米歩合とは、玄米の表面を磨いて残った米の割合のことです。精米歩合が高いほど、より香り高い日本酒になります。
吟醸酒は「吟醸造り」という製法で造られており、フルーティーで華やかな香りがあるのが特徴の日本酒です。特にリンゴのような華やかな香りを楽しめる「ハナ吟醸」は、グラスに注いだ際に良い香りがフワッと感じられます。
また、香りはひかえめながら、食中酒として楽しめる「味吟醸」の2種類があります。吟醸酒は、10度くらいに冷やすことで落ち着きのある香りと味わいを堪能できます。
大吟醸酒
大吟醸酒も吟醸酒と同じく、米・米麹・醸造アルコールを原料としています。吟醸酒との違いは、精米歩合が50%以下であること。香りや味わいは吟醸酒と似ていますが、吟醸酒よりもより香り高く、ライトな口あたりのものが多くあります
大吟醸酒も、吟醸酒と同じく10度くらいに冷やして飲むのがおすすめです。
純米酒
純米酒とは米と米麹を原料とする日本酒です。精米歩合についての要件は特にありません。醸造アルコールを添加していないため、米由来の豊かな旨味と奥深い香りを楽しめるのがポイント。米のおいしい旨味やコクを味わえる日本酒です。
純米酒は、冷酒や冷や(常温)、燗酒など、さまざまな温度帯で楽しめます。特に常温~ぬる燗では、純米酒ならではの米の旨味を堪能できます。
特別純米酒
特別純米酒とは米と米麹を原料とし、精米歩合が60%以下もしくは特別な製法で造られた日本酒を指します。
名前の通り、特別な製法により造られているのが特徴です。その製法に決まった基準はありませんが、「長期低温熟成」や「有機米のみ使用」などが挙げられます。ちなみに「特別純米酒」と名乗るためには、行った製法について明記する必要があります。
特別な製法はさまざまなので、もちろん酒蔵ごとに特色は変わってきます。そのため、一つひとつ造り手のこだわりを楽しめるのが魅力といえるでしょう。
純米吟醸酒
純米吟醸酒とは、特別純米酒と同じく米と米麹を原料とし、精米歩合が60%以下の日本酒を指します。原料・精米歩合の要件は同じで、明確な定義の違いはありません。
純米酒ならではの米の旨味と、吟醸酒ならではの華やかな香りの両方を楽しめる種類です。10度くらいに冷やして飲むことをおすすめします。
純米大吟醸酒
純米大吟醸酒とは、米と米麹を原料とし、精米歩合が50%以下の日本酒のことです。
透明感のある味わいと華やかな吟醸香が魅力で、10~15度の冷酒にすることでスッキリとした味わいをより引き立てることができます。
本醸造酒
本醸造酒とは、米・米麹・醸造アルコールを原料とし、精米歩合が70%以下の日本酒を指します。味わいの特徴は、スッキリした辛口に仕上がっている点です。米の旨味を感じつつ、甘くなりすぎない爽快感が本醸造酒の魅力といえるでしょう。よりキレのある味わいを楽しむのなら、5度前後の冷酒にして飲むのがおすすめです。
また、辛口の味わいが特徴の本醸造酒は、お燗で楽しむ場合は45度以上の温度帯がおすすめです。温度を上げることでキレの良さが増し、よりすっきりとした辛口に仕上がります。
特別本醸造酒
特別本醸造酒とは、米・米麹・醸造アルコールを原料とし、精米歩合が60%以下、もしくは特別な製法の日本酒を指します。特別純米酒と同様に、特別な製法は酒蔵ごとに異なるため、あらゆる特色を持った日本酒が生まれています。
辛口でキレのある味わいの本醸造酒の魅力を堪能しつつ、特別なアクセントも楽しめるのが特別本醸造酒の醍醐味。日本酒選びの際に、どのような製法で造られたのかチェックすると新しい出会いがあるかもしれません。
日本酒の定義と、種類についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
日本酒の基本の飲み方
豊かな日本酒の味わい方を楽しむには、基本の飲み方から押さえていくと良いでしょう。温度や酒器の違いからさまざまな飲み方を楽しめます。
温度を変えて楽しむ
日本酒の魅力のひとつに幅広い温度(5℃~55℃)でおいしく飲める点が挙げられます。温度によって味わいの違いがあるので、好みの飲み方を見つけるのも日本酒の楽しみのひとつです。
5℃ | 雪冷え(ゆきびえ) |
---|---|
10℃ | 花冷え(はなびえ) |
15℃ | 涼冷え(すずひえ) |
30℃ | 日向燗(ひなたかん) |
35℃ | 人肌燗(ひとはだかん) |
40℃ | ぬる燗 |
45℃ | 上燗(じょうかん) |
50℃ | あつ燗 |
55~60℃ | 飛びきり燗 |
日本酒の温度についてさらに詳しく見ていきましょう。
冷酒とは
冷酒は、冷やした日本酒のことです。日本酒は冷やすと味わいがシャープに引き締まります。軽快でなめらかなタイプの爽酒(本醸造酒など)や香り高い薫酒(吟醸酒・大吟醸酒など)は冷酒で楽しむのがおすすめです。
冷酒は、さらに温度によって以下のように細かく分類されます。
- 雪冷え(5℃)・・・器に結露ができるほどキンキンに冷やした温度です
- 花冷え(10℃)・・・冷蔵庫から取り出してすぐの温度です
- 涼冷え(15℃)・・・冷蔵庫から取り出して、少し時間を置いたときの温度です
冷や(常温)とは
日本酒の「冷や」と言えば常温のことです。20℃~25℃程度で、口に含んだときにやや冷たく感じる程度の温度です。冷酒と燗酒の中間的な味わいを感じられます。
長期熟成したものや純米酒などの日本酒の風味や米の旨味などを味わいたいときには、冷酒よりも冷やがおすすめです。
ぬる燗とは
日本酒を温めると、日本酒の豊かな香りが際立ちます。温めて飲む日本酒のことを燗酒と言いますが、中でも40℃以下の低めの温度のものを「ぬる燗」と言います。
ぬる燗はまろやかな香りと旨味を楽しむことができるので、純米酒によく合います。また、吟醸酒などの香り高いタイプもぬる燗で楽しめますが、甘味と酸味の両方が感じられるので、好みや状況に合わせて楽しみましょう。
ぬる燗も以下のように細かく分類されています。
- 日向燗(30℃)・・・冷たさも熱さも感じないほどの温度で、ほんのりとお酒の香りや風味が感じられます
- 人肌燗(35℃)・・・柔らかでマイルドな味わいが感じられます
- ぬる燗(40℃)・・・器を持ったときに「ぬるい」と感じられる程度の温度です。お米の香りや風味が引き立ちます
熱燗とは
さらに温度を熱くするとより一層、お米の旨味と甘味が膨らみます。個性のある風味を存分に味わいたいときには熱燗がおすすめです。もし、風味が重いときや酸味が強く感じられるときには、少し時間を置いて温度を変えて好みの味わいを楽しむことができます。
熱燗も以下のように分類されています。
- 上燗(45℃)・・・器を持つと温かいと感じられる程度の温度で、丸みのある風味や味わいが感じられます
- 熱燗(50℃)・・・やや「熱い」と感じられるほどの温度です。香りがシャープに引き立ちます
- 飛びきり燗(55~60℃)・・・器が熱くて持てないほどの温度です。コクや香りが強いタイプのお酒が飲みやすくなります
「和食は舌と目で楽しむ」などと言われますが、日本酒についても同じことが言えます。酒器にこだわることで、さらに味わいを楽しめます。
日本酒を割って楽しむ
日本酒はストレートでそのまま飲むことが一般的ですが、アルコール度数が高いと感じる場合は割って楽しむという飲み方もできます。
日本酒の水割り
日本酒を水で割ることでアルコール度数が下がり、飲みやすくなります。また、風味を損なわないので、日本酒の香りもしっかりと楽しめる割り方です。日本酒8:水2の割合が日本酒本来の味わいに近くおすすめですが、初心者の方は飲みやすさ重視で水の割合を大きくしても良いでしょう。
日本酒のお湯割り
お湯割りは、立ち上る日本酒のふくよかな香りを楽しめる飲み方です。水割り同様にアルコールが薄まるため、お酒が弱い方でも飲みやすくなるでしょう。体があたたまるので、寒い冬におすすめです。水割りと同様に日本酒8:お湯2の割合を基準に調整してみてください。
日本酒のソーダ(炭酸)割り
日本酒をソーダで割ることで、さっぱりした味わいになり、アルコールの風味も和らぎます。初めて日本酒を飲む方でも楽しめる飲み方です。日本酒6:ソーダ4を目安に日本酒の割合を大きくするのがおすすめですが、日本酒に苦手意識がある方は1:1の比率で飲みやすくしてみても良いでしょう。
その他の割り方は下記のコラムでご紹介しています。
日本酒のツウな飲み方
日本酒ツウの方はどのように日本酒を楽しんでいるのでしょうか。ここでは、日本酒のツウな飲み方をご紹介します。
日本酒の種類にこだわる
好みの特定名称酒を探究する
日本酒にはたくさんの銘柄があります。純米酒といってもいろんな銘柄があり、それぞれ味わいや香りが異なります。冒頭でご紹介した日本酒の種類にこだわるだけではなく、さまざまな銘柄を飲み比べ、お気に入りの銘柄や酒蔵を見つけると良いでしょう。
好みの精米歩合を見つける
精米して残ったお米の割合を%で表したものを精米歩合といいます。70%前後の日本酒が一般的ですが、特定名称酒の場合は精米歩合に条件があるものがほとんどです。例えば大吟醸になると50%以下になり、半分以上のお米が磨かれていることになります。
お米は磨けば磨くほど雑味が少ないといわれています。精米歩合によって味わいも変化するため、好みの精米歩合を見つけるのも良いでしょう。
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酒器を楽しむ
器の素材、形状
酒器の素材や形状の違いによって日本酒の味わいや使い勝手が変わります。ガラス・陶器・磁器など材質によって、元々の酒器の温度や日本酒の温度変化の仕方に違いが出ます。また、形状によって日本酒が空気に触れる面積が変わります。
例えば、小さなお猪口であれば容量が少ないだけに温度変化がしづらい状態の日本酒を楽しめますし、厚めの陶器であれば燗酒も温度を保ったまま長く味わうことができます。
形状も口径が大きいものであれば、香りが広がりやすく、味わう前からもじっくりと日本酒を堪能できるでしょう。
ワイングラスで香りを楽しむのもおすすめ
最近はワイングラスで日本酒を飲む方も増えています。例えば、香りの高いタイプの大吟醸酒などは、ワイングラスを使用することで豊かな香りをしっかりと感じられます。
升で飲む「盛りこぼし」
「盛りこぼし」(「もっきり」とも呼ばれます)は、升の中に置いたグラスに並々と日本酒を注ぐ飲み方です。盛りこぼしは江戸時代から伝わる飲み方で、祝いの席などで振舞われています。また升の角に塩を盛り、日本酒の肴にしながら堪能するのもツウな飲み方として知られています。
盛りこぼし(もっきり)についてはこちらの記事でも紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。
唎酒(ききざけ)を楽しむ
唎酒とは、人の感覚を用いて日本酒の品質をチェックすることを指します。評価は、味わいや色、香りを確認します。
お酒は口に含んでからすぐに飲み込まず、舌の上で転がすように口全体で味わうのがポイント。日本酒の香りや味わい、色などを比較して、じっくりと楽しみながら飲むのも良いでしょう。
その他のツウな飲み方
みぞれ酒にして飲む(家庭では凍らせてシャーベット状にするのがお手軽)
バーや居酒屋などで提供されるみぞれ酒は、注いだ瞬間にグラスの中でシャーベット状に凍る日本酒です。口あたりが冷たくて、暑い夏にぴったりの飲み方です。
みぞれ酒は、家庭用の冷凍庫でも作ることができます。日本酒を注いでラップをかぶせたグラスを、時々かき混ぜながら4~5時間冷凍庫に入れておくと、シャーベット状に仕上がります。
オン・ザ・ロックで飲む
グラスに氷を入れて冷酒を注ぐ飲み方がオン・ザ・ロックです。爽やかでスッキリした味わいが魅力です。
日本酒カクテル
日本酒初心者の方でも親しみやすいのが、日本酒ベースのカクテルではないでしょうか。例えば、スッキリした味わいが魅力のサムライロック(ライムなどの青い柑橘類の半切りもしくはジュースと本醸造酒などをブレンドしたもの)や、抹茶のリキュール酒(抹茶小さじ2~3と純米酒をブレンドしたもの)など、さまざまな組み合わせができるので、好みのテイストを見つけるのも楽しいでしょう。
日本酒初心者や苦手意識がある方におすすめの飲み方・アレンジ方法
種類も飲み方もバリエーションに富んでいる日本酒は、初心者の方にとっては逆に「どの飲み方が自分に合っているのかわからない」と感じられてしまうかもしれません。そこで、初心者におすすめの飲み方を紹介します。
香りと味を楽しみながらゆっくりと飲む
日本酒は、お米の香りや旨味を味わえるお酒です。まずは、ゆっくりと少しずつ香りと味を楽しみに飲むのが良いでしょう。小さなお猪口で飲むと、つい一口で飲んでしまいがちですが焦らずにゆっくりと口に含むのがおすすめです。
フルーティーなものが多い吟醸酒がおすすめ
吟醸酒は低温でゆっくり発酵させ、香りをもろみに閉じ込める「吟醸造り」という製法が用いられています。「吟醸香」というフルーティーな香りと味わいを特徴としており、華やかな甘味が感じられるので初心者や女性にもおすすめの日本酒です。
甘味のある純米酒を冷やして飲むのもおすすめ
純米酒は米由来の甘味と旨味を味わえるのが特徴です。甘味がしっかりしていると、アルコールを感じにくく、飲みやすさが増します。さらに冷酒にすることで、より口あたりがマイルドになり、日本酒に苦手意識がある方でも気軽にチャレンジできるのでおすすめです。
▼クセのない飲みやすさが魅力の低アルコール純米酒をチェック!
- 純米酒
- 初心者におすすめ
- 飲みやすい日本酒
[沢の鶴]SHUSHU Light(シュシュライト)180ml
手に取りやすい軽やかなボトルデザイン、フルーティーな香りとやさしい甘さ、心地よいアルコール感(8.5%)を実現しました。
- アルコール度数:
- 8.5度
- 飲みごろ温度:
- 10℃(花冷え)
バニラアイスにかける
バニラアイスに吟醸酒や純米酒をソースのようにかけて、「和風アフォガート」として楽しむこともできます。まったりとしたバニラアイスの甘味がスッキリして、芳醇でスッキリした味わいに変化します。
レモンやライムなどの柑橘類を搾る
日本酒は酸味がやや弱いものが多いので、特に冷酒で楽しむ際にはレモンやライムを搾って酸味を補います。酸味を補うことで、すっきりとした後味に変化します。ライムを搾ったオン・ザ・ロックは、「サムライロック」という名称で親しまれています。
ホットチョコレートと牛乳で割る
ホットチョコレートに日本酒を入れることで、より飲みやすくなります。
初心者の方だとチョコレートと日本酒は合うのか?と不安になるかもしれません。しかしチョコレートをはじめ洋菓子は、ブランデーなどのお酒が使われることもあるため、実は日本酒とも合うのです。
作り方は簡単で、コップにチョコレートと牛乳を入れてレンジであたためたら、日本酒を少し加えるだけ。日本酒のアルコールの強い匂いが苦手という方は、ホットチョコレートにするのがおすすめです。
ソーダで割る「日本酒ハイボール」
日本酒とソーダを1:1でブレンドすると、スッキリした味わいが魅力の日本酒ハイボールになります。レモンやライムを使って酸味をプラスするのもおすすめです。爽やかでスッキリした味わいが楽しめます。ソーダを入れることでアルコール分も和らぐため、初心者の方にもおすすめの飲み方です。
日本酒をおいしくする料理とのペアリング
日本酒は料理全般と相性が良いですが、香りの高さや味わいごとに、よりマッチした料理を選ぶのがポイントです。日本酒をさらにおいしくする「相性抜群の料理」を、この機会にチェックしておきましょう。
日本酒は香りや味わいの特徴によって、「薫酒(くんしゅ)・爽酒(そうしゅ)・醇酒(じゅんしゅ)・熟酒(じゅくしゅ)」の4つに分けられます。それぞれ料理との適切なペアリングが異なるので、順番にご紹介します。
薫酒(くんしゅ)と合う料理
華やかな香りが楽しめる薫酒(くんしゅ)は吟醸酒や大吟醸酒などが該当します。
素材の味わいを活かしたお刺身やおひたし、カルパッチョなどと一緒に召し上がるのがおすすめです。
爽酒(そうしゅ)と合う料理
爽酒(そうしゅ)は口あたりが軽やかな清涼感のある日本酒のこと。本醸造酒や生酒、普通酒などが当てはまります。
幅広い料理と相性抜群ですが、味付けは薄目で、やさしい味わいの料理と合わせるのが良いでしょう。ロールキャベツやシュウマイといった甘味のある料理と合わせてみてください。
醇酒(じゅんしゅ)と合う料理
醇酒(じゅんしゅ)は味わいが濃厚で、純米酒や生酛(きもと)造りの日本酒などを指します。
相性の良い料理として挙げられるのは、濃いめの味付けのものや、肉料理。バターやチーズを使用した洋食にも最適です。
熟酒(じゅくしゅ)と合う料理
熟酒(じゅくしゅ)はその名の通り、長期熟成酒や古酒のような十分に寝かせた日本酒のことです。奥深い味わいのため、味が濃厚な料理がうってつけ。豚の角煮やうなぎの蒲焼、熟成チーズなどと合わせてみてはいかがでしょうか。
▼日本酒と料理の相性について詳しく解説しています!
▼薫酒・爽酒などについて詳しく知りたい方はこちら!
日本酒を楽しむためには「和らぎ水」も大切
日本酒はアルコール度数が高めであるにもかかわらずストレートで飲むのが一般的なので、「和らぎ水」も大切です。和らぎ水とは、日本酒の合間に飲む水のことです。水の銘柄についての指定はありませんが、おいしい水であることが条件です。洋酒では「チェイサー」と呼ばれています。
「和らぎ水」のメリット
和らぎ水には、以下のメリットがあります。
深酔いを防ぐ
和らぎ水によってアルコール濃度を下げられゆっくりと酔えることや飲みすぎを抑えられることから深酔いを防ぐはたらきがあります。
次の一口がおいしくなる
水で口の中をリセットするはたらきにより、料理やお酒の味をはっきりと味わえるようになります。
脱水症状を防げる
アルコールには脱水作用があるため、飲みすぎてしまうと脱水症状を起こしてしまうことがありますが、和らぎ水によって水分補給をすることができます。
「和らぎ水」についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
沢の鶴 人気の日本酒ランキングTOP3
実際に、どんな商品が人気なのか気になる方も多いのではないかと思います。ここでは、沢の鶴で人気の日本酒ランキング上位3選を紹介します。
3位 特別純米酒 実楽山田錦
「特別純米酒 実楽山田錦」は、特A地区兵庫県三木市吉川町実楽で栽培された山田錦を100%使用した特別純米酒です。山田錦は、日本酒造りに最も適した酒米と言われています。
あえて70%の精米歩合とし、手間ひまかけた生酛造りならではのキレのある旨味と、きめ細かな口あたりが特長です。
- 特別純米酒
- 山田錦使用
130年の絆から生まれた山田錦名産地の特別純米酒です。純米酒本来の旨みに、芳醇な香りとキレの良さが特長です。
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】涼冷え(15℃くらい)【燗】人肌燗(35℃~40℃)、ぬる燗(40℃~45℃)
2位 米だけの酒
「米だけの酒」は、その名称の通り、醸造アルコール・糖類・酸味料を使わず米、米麹、水のみで造られた100%無添加の純米酒です。心地よい旨味があって、飲み飽きしないやさしいお酒なので、晩酌やお料理など日常的に楽しめる日本酒です。
- 純米酒
- 料理酒としてもおすすめ
米一粒一粒の力が生きています。こだわりと値ごろ感をあわせもった純米酒。
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 【冷】15℃(涼冷え)【燗】45℃(上燗)
1位 純米酒 山田錦
「純米酒 山田錦」は、副原料を一切使わず米と米麹だけ(国産の山田錦を55%使用)で造ったお酒です。お酒の質を決める麹に特にこだわって造られており、玄米の35%を削って中心の65%のみを麹米として使用しています。山田錦の良さが活かされたコクとキレのあるきめ細かで上質な輪郭を持つ味わいが魅力です。
冷や(15℃近辺)では上質で穏やかな香りとやや辛口で品の良い旨味が、燗(45℃~50℃)ではバランスの良い旨味となめらかな味わいが楽しめます。
- 純米酒
- 人気商品
醸造アルコール・糖類・酸味料なしの自然志向の純米酒。酒造好適米「山田錦」を使用し、その素材の良さが生きたお酒。
- アルコール度数:
- 14.5度
- 項目:
- 【冷】涼冷え(15℃くらい)、【燗】ぬる燗(40~45℃)
おわりに
種類や飲み方のバリエーションが豊富な日本酒は、温度や酒器の違いなどを知ることでご自身に合った飲み方ができます。
初心者の方は、吟醸酒などフルーティーで飲みやすい日本酒を選んだり、バニラアイスや柑橘系のフルーツと一緒に楽しむなどの工夫をしたりすることで、手軽に親しみやすい味わいを楽しむことができます。
また、人気の日本酒TOP3を紹介しているので、どれを選べば良いかわからない方は、ランキングに載っているお酒から選ぶのもおすすめです。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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