公開日: 更新日: 日本酒を楽しもう

薫酒ってどんなお酒?日本酒の香り・味わいごとの分類を知ろう

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日本酒の香り・味ごとの分類

日本酒は、さまざまな種類があります。そのため「どんな日本酒が好き?」と聞かれて、上手に答えられないという方は多いかもしれません。日本酒には、甘口・辛口という分け方以外に、「薫酒」などと呼ばれる香り・味わいごとの分類方法があるのをご存じですか?
今回は、香り・味わいの特徴によって分けられる日本酒の4タイプをご紹介します。

日本酒の4タイプ分類:香り・味わいの特徴別

日本酒は香りの高さ、味わいの濃淡によって「薫酒(くんしゅ)・爽酒(そうしゅ)・醇酒(じゅんしゅ)・熟酒(じゅくしゅ)」という4つのグループに分けられます。

それぞれの特徴と、料理との相性を見てみましょう。

薫酒(くんしゅ)

薫酒は素材の味を生かしたおつまみがマッチ薫という漢字には「良い香り」という意味があります。字のごとく、薫酒は香り高く軽やかな味わいが特徴のお酒です。
香りの特徴は日本酒によって異なりますが、フルーツを感じさせるものや花のような香りが楽しめるものなど、どれも華やかです。

味わいは、甘味と酸のバランスがほどよく調和され、スッキリとしながらもおだやかな旨味が楽しめるものが多くなっています。

薫酒に分類される日本酒は、吟醸酒や大吟醸酒など。10度~15度くらいに冷やすと、薫酒の特徴である香味が映えます。

おつまみは素材の味を生かしたお刺身やおひたしがベストマッチ。料理を楽しむ前の食前酒にも向いています。

爽酒(そうしゅ)

爽という漢字には「爽やか」「清々しい」という意味があります。漢字のように、口あたりが軽やかで、スッキリとした清涼感のある日本酒です。香りはおだやかで控えめです。

爽酒に分類されるのは本醸造酒や生酒、普通酒などです。

爽酒はキリッと冷やして飲むと、清涼感や爽快感が映えます。種類によっては、40度前後のお燗にするとより旨味を感じられるものがあります。

爽酒は幅広い料理と相性の良いお酒です。特に、湯豆腐やロールキャベツ、魚介のサラダやシュウマイなど、素材に甘味のある料理と合わせてみてください。

醇酒(じゅんしゅ)

醇酒は煮魚などのコクのあるおつまみがマッチ醇という漢字は「味の濃い」という意味で使われることがあります。文字通り味が濃厚で、甘味、酸味、苦味、コクが口の中に広がるのが醇酒の特徴です。香りはおだやかな分類になりますが、樹木などのふくよかな香味が感じられることがあります。

醇酒に分類されるのは、純米酒や生酛(きもと)系の日本酒です。お米の旨味を感じられるお酒が主となります。

醇酒は15度前後の「涼(すず)冷え」、常温またはぬる燗にすると、お米のふくよかな旨味が生きてきます。
比較的温度を選ばず、相性の良い料理も幅広いため、食中酒にぴったり。
特に合うおつまみは、煮魚や酒盗といったしっかりとしたコクのあるもの。とんかつやすき焼きなどの肉料理にもよく合います。

熟酒(じゅくしゅ)

熟という漢字は「熟れる」「十分に」という意味を持っています。熟酒に分類されるのは、長期熟成酒や古酒などの日本酒です。まさに、十分に寝かせたお酒です。

とろりとした深い甘味と酸味が特徴的で、ナッツ類やドライフルーツなどに例えられる熟成香があります。中には、香木や松の実などのような深い香りが楽しめるものもあります。
飲用温度は常温から高めがおすすめ。ただし、熱しすぎると味や香りのバランスが崩れてしまうことがあるため、温める場合は熱燗よりも40度前後のぬる燗が向きます。

熟酒は脂の多い料理や味の濃い料理とよく合います。豚の角煮やうなぎ、フォアグラとも好相性です。

おわりに

薫酒・爽酒・醇酒・熟酒はそれぞれに特徴があります。自分好みのお酒を見つけるヒントにしていただいても良いですし、料理に合わせて普段とは違う特徴の日本酒を選んでみるのも良いのではないでしょうか。香りと味わいの特性によって、新しい発見があるかもしれません。

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1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。

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