公開日: 日本酒を知ろう

灘の生一本とはどんな日本酒?概要と沢の鶴の「灘の生一本」の特徴について

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灘の生一本(なだのきいっぽん)とお米
日本特有の製法で造られている日本酒。醸造する地域によって原料となる米や水の産地、醸造のこだわりが違うため、味わいや香りの特徴も異なっています。なかでも、日本一の酒どころといわれる兵庫県の灘五郷で生産されるこだわりの日本酒が、「灘の生一本(なだのきいっぽん)」です。灘の生一本は、毎年秋に灘五郷の酒造組合に所属する酒造から一斉に発売されます。この記事では、「灘の生一本」とはどんな日本酒なのかご紹介します。

 

日本酒の「生一本」について

日本酒まずは、日本酒の「生一本」についてご紹介します。
「生一本」とは、純粋で混じりけのない、という意味です。日本酒の生一本は、国税庁が定める「清酒の製法品質表示基準」において「ひとつの製造場だけで醸造した純米酒」とされています。
純米酒とは、米、米麹、水のみで造られた日本酒です。別の製造場で造られた純米酒や他社で造られた純米酒を混和したものは、「生一本」と表示することができません。

この製法品質表示基準が制定される前(平成元年当時)頃までは、日本酒の生一本は「灘の生一本」を意味していました。

 

灘の生一本とは

灘の生一本とは、古くは最も優秀な清酒を表す言葉とされていました。兵庫県の灘地方は、江戸時代から日本酒造りがさかんに行われてきたエリアで、現在でも日本三大酒どころのひとつとして有名です。灘のお酒は、上質な酒米やミネラルを豊富に含んだ宮水など日本酒の原料に恵まれており、古くから高い評価を得ていたのです。「男酒」といわれる所以となる灘酒の力強さが、「生一本」という語感と一致したのではともいわれています。

兵庫県神戸市~西宮市にまたがる沿岸地域において、日本酒造りがさかんな5つのエリアを灘五郷と呼んでおり、「灘の生一本」は灘五郷において単一の製造場のみで醸造した純米酒を指します。
また、「灘の生一本」は国税庁指定の地理的表示 「GI灘五郷」に認定されている日本酒です。お酒の地理的表示は、正しい産地であるかどうかや、品質において一定の基準を満たした信頼できるものである証です。

 

灘五郷8銘柄の灘の生一本

「灘の生一本」は、酒どころである灘五郷(兵庫県西宮市の今津郷・西宮郷から、神戸市東灘区の魚崎郷・御影郷・灘区西郷)で造られています。

灘五郷では25の酒造会社が灘五郷酒造組合に加盟しており、「灘の生一本」は灘五郷の灘酒プロジェクトによる統一ブランド商品として販売されている日本酒の名称となっています。

灘五郷酒造組合に所属する酒造会社が、「灘の生一本」としてラベルを統一して日本酒を発売します。名称は同じですが、酒造会社ごとに得意としている酒造りの技で醸されているため味わいや香りの特徴は異なり、飲み比べを楽しむことができます。
このプロジェクトには、2024年は沢の鶴を含めた8銘柄が参加しています。「灘の生一本」は、酒造会社ごとのこだわりが見える日本酒です。
灘酒研究会 2024年の灘の生一本
 

灘の生一本の特徴

米麹「灘の生一本」は、兵庫県産の酒米のみを使用し、醸し上げた純米酒です。
酒造会社によってアルコール度数や精米歩合、醸造方法などが異なるため、酒造会社ごとの味わいの違いを比較して楽しむこともできます。
また、灘の生一本は酒質を調整することがないため、その年によっても味わいが変わります。灘の生一本は、その年にしか味わうことのできない特別な日本酒なのです。

2024年の参加8銘柄は沢の鶴・剣菱・白鶴・菊正宗・櫻正宗・浜福鶴・白鹿・大関で、9月6日に一斉に発売されます。

 

沢の鶴の「灘の生一本」

灘の生一本とお肉沢の鶴の「灘の生一本」は、どのような日本酒なのでしょうか。

 

沢の鶴の「灘の生一本」の概要

沢の鶴の「灘の生一本」は、生酛造りの純米原酒となっています。原材料は、米と米麹のみ。お米は上述のとおり、兵庫県産のお米を100%使用しています。
生酛造りとは、乳酸を添加せず一から乳酸菌を育てる、時間と手間のかかる製法です。

 

沢の鶴の「灘の生一本」の特徴

沢の鶴の「灘の生一本」の味わいは、やや辛口でコクのあるタイプ。加水をしていない原酒のため、アルコール度数は18.5%と高めです。後味のキレが特徴で、原酒ならではの旨味とふくらみを感じられます。香りはおだやか。飲みごたえのある日本酒であることが認定されています。

[沢の鶴]灘の生一本2024灘酒研究会 720ml
  • 特別純米酒
  • 原酒

[沢の鶴]灘の生一本2024灘酒研究会 720ml

「灘の生一本」とは、「灘酒研究会」により、 詳細に定めた基準と審査で認められたものだけです。

アルコール度数:
18.0度
精米歩合:
70%

 

沢の鶴の純米酒

灘の生一本だけではない、沢の鶴のこだわりの純米酒をご紹介します。

 

特別純米酒 実楽 山田錦

酒米の王様といわれる山田錦を100%使用した特別純米酒です。山田錦は、兵庫県三木市吉川町にある「実楽」という地域の希少なものを使用。手間ひまかけた生酛造りならではのキレのある旨味ときめ細やかな口当たりが特徴です。仕込み水には、名水百選に選ばれている灘の宮水を使用しています。こだわりの詰まった特別純米酒となっています。

特別純米酒 実楽 山田錦
  • 特別純米酒
  • 山田錦100%使用

[沢の鶴]特別純米酒 実楽(じつらく)山田錦 1.8L

130年の絆から生まれた山田錦名産地の特別純米酒です。純米酒本来の旨みに、芳醇な香りとキレの良さが特長です。

アルコール度数:
14.5度
数量

 

100人の唎酒師

「100人の唎酒師」は、沢の鶴の100人の唎酒師の物語を楽しめる純米生原酒です。
播州産の山田錦と灘の酒造りに欠かせない宮水を使い、生酛造りで醸しています。酵素を極限まで取り除く「限外濾過(げんがいろか)」技術により、火入れ(加熱処理)を一切しない生酒本来のフレッシュな味わいを楽しめます。雑味が少なくスッキリとした味わいなので、日本酒ツウの方だけではなく、日本酒ビギナーの方にもおすすめの日本酒です。

[沢の鶴]100人のきき酒師 720ml
  • 純米生原酒

[沢の鶴]100人のきき酒師 720ml

美味しい日本酒を届けたい。100人のきき酒師の物語。

アルコール度数:
18.5度
数量

 

純米原酒

沢の鶴の「純米原酒」は、加水せずに蔵でしぼったままの豊かで充実した味わいをもつ純米酒です。
まろやかな味わいと、キレのある後味が特徴的。冷や(常温)やオン・ザ・ロックにしてもおいしくいただけます。仕込み水には、名水百選に選ばれている灘の宮水を使用しています。

[沢の鶴]純米原酒 720ml
  • 純米原酒

[沢の鶴]純米原酒 720ml

”日本酒の原点”… まろやかな味わいが広がり、後口の切れが良い濃醇辛口のお酒です。

アルコール度数:
18.5度
数量

 

純米

生酛造りによって造られた日本酒「純米」は、じっくりと引き出されたお米の旨味やコクの深い味わい、芳醇な香りと後味のキレを楽しめる日本酒です。冷や(常温)で飲むとキレを感じ、お燗にして飲むと旨味が広がります。温度によって味わいの感じ方が異なるため、その日の気分や食事に合わせて楽しめます。

[沢の鶴]純米 1.8L
  • 純米酒
  • 気軽に飲める

[沢の鶴]純米 1.8L

日本酒好きな方が気軽に飲める純米酒。純米酒本来の旨味の、芳醇な香りとキレ。

アルコール度数:
14.5度
数量

 

おわりに

今回は、「灘の生一本」について解説しました。
灘の生一本は、灘五郷の灘酒プロジェクトによる統一ブランド商品として9月に一斉販売される日本酒です。
沢の鶴でもこだわりの「灘の生一本」が発売されます。ワンランク上の日本酒を楽しみたいという方は、ぜひ灘の生一本を手にとってみてください。

[沢の鶴]灘の生一本2024灘酒研究会 720ml
  • 特別純米酒
  • 原酒

[沢の鶴]灘の生一本2024灘酒研究会 720ml

「灘の生一本」とは、「灘酒研究会」により、 詳細に定めた基準と審査で認められたものだけです。

アルコール度数:
18.0度
精米歩合:
70%

 

 

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沢の鶴はおかげさまで創業三百年

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沢の鶴株式会社 酒みづき編集部
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1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。

沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。

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